錺(かざり)職人

しかしながらはるか平安時代までさかのぼると、今ではあまり使われなくなった

自分の職業名を個人事業の書類に記入する際に、若い当初から僕は「彫金師」と書いていました。今も変わらずにそう書いていますが、
実際現代では、ジュエリーデザイナー(この言葉は世界基準?的にはデザインして制作する作り手のことを指しています)などと呼ぶのかもしれません。
日本だとなんか、デザインのみをする人に聞こえますよね・なんとなく(@v@)

錺【かざり】職人と呼ばれる職人がいました(今でもかざり屋なんて呼び方をする人もいますが。)

築金具や仏具の錺から、刀剣装具の銀師(しろがねし)や、街の需要にこたえるように、装身具なども制作していった、、、のだそうです。

錺職は大いに活躍した頃すでに、糸鋸(いとのこ)・ヤスリ・ロウ付け(溶接)を主体とする今日の宝飾品制作技法の原型ができつつあったのです。

近代ではロウ(ワックス)から彫金(地金)仕上げがメインになり、さらにワックスですら3D・CADの寸分たがわぬ機械製作への時代へと変貌していきます。

やはりそうなってくると、古き良き日本の職人さんは年々と少なくなっているのは当然のこと、各メーカーの商品の造りも似たものになっていく傾向にあります。。。

しかし、あくまで仕上げや修理などは人の手によるものです。
頑丈なロウ付けも職人の技術によるもののほうが、レーザーよりも格段に上なのです。

僕はそうした、古き良き職人さんから教わった(盗んだ)技術・手法で、機械に頼らない製品のブランド造りを主体に行っていますが、知識ではなく体得して知恵とスキル(技術)へと変化させて、
多くの経験と、重要な「失敗」の経験を積み重ねてきて、今なお、訪れる難関に試行錯誤をしながら、誰も見たことのないジュエリー造りを目指しています。

そうなると、この職人業、、いやどのような職業でも人生の何か瞑想的なことでも、
極まった、、ということはないのだな、、と。それは個人の、自分の勝手な終着駅であり、
あきらめや逃げ・・にも似た言葉なのかもしれません。
実際にある時期を超えたら、体は衰えはじめて、アスリートは引退を余儀なくされます。
しかし、その経験を活かし、後世へ受け継ぐ良き指導者になったりますね。
職人もまた重い通りに体が言うことを聞かなくなりますが、その後退した分、先ほどの知恵と技術、、そしてそこからのみ生まれるといわれる 無から有を生み出す「ひらめき~閃き~」が芽生えてくる。
そうか、ずっとやはり精進なのだな、、と思えます。

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